蜂の子のチカラ

蜂の子に毒はある?

蜂と聞くと「刺される」「痛い」「毒」というイメージを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。それは成虫のことであって、蜂の子には毒はありません。今回は、蜂の毒やその効用についてご説明します。

蜂毒とは

蜂は、すべての蜂が人を刺すわけではありません。腰の括れた雌の蜂だけが人を刺します。腰の広い種類は原始的な蜂で、進化するに従い腰が括れ、産卵管を武器として使用するようになったといわれています。ミツバチは1度しか刺せませんので最終手段として使いますが、スズメバチなどの攻撃性の高い蜂の針は何度でも刺せる構造になっています。蜂の毒はアミノ酸がメインの化合物で、蜂の種類によって成分の割合が異なります。痛みやかゆみの原因となるアミン類、赤血球の破壊や血圧低下、アレルギー症状の原因となる低分子ペプチド類、組織障害やアレルギーの原因となる酵素類、神経系に作用する非酵素系の神経毒などの成分です。小さな蜂ですが、集団で攻撃を行うため大量の毒が体内に入ることも大きな被害になります。また、刺されたことによるアレルギー症状やアナフィラキシーショックも重大な被害となります。

蜂毒の効用

蜂毒は刺されて体内に入ると大きな被害となりますが、古来より薬用にも用いられてきました。世界各地で代替医療としても注目を浴びている蜂針療法や蜂酒などがあり、蜂毒の薬理的な研究も進められています。

蜂針療法

蜂針療法に使われるのはミツバチです。ミツバチは約0.1㎎の毒を持っています。そのミツバチの針と毒を利用して針治療を行います。ピンセットなどでミツバチの針を腹部から取り出し、患者の患部を刺します。多少チクッとする程度で気になるほどの痛みではありません。挿入する深さや時間、本数などで蜂毒の量を調整します。血行促進、炎症や痛みの緩和、神経の賦活作用などがあります。また、刺鍼による刺激は自律神経の調整や自然治癒力の促進にも効果があるといわれます。

蜂酒

蜂酒には生きたスズメバチなどの成虫を使います。生きたスズメバチを入れた容器にホワイトリカーや焼酎などを注ぎ入れます。生きたまま入れることで、スズメバチは大量の毒を吐き出します。この毒に含まれる成分が健康に優れた効果があります。蜂酒の効能としては、疲労回復、高血圧、糖尿病、不整脈、喘息、美肌効果などがあります。飲むだけではなく、水などで2倍ほどに薄めると、虫刺されやかゆみ止めにも効果があるといわれます。

蜂の子だけではなく成虫も使い方によって健康増進に効果があります。正に「毒薬変じて薬となる」ですね。今後も蜂毒についての研究が進み、さらに使途が広がることが期待されます。

[出典]
蜂の子でアレルギーが起こる可能性はあるのか?
https://www.juriflash.com/conseil_juridique/droit/litige-indemnisation-suite-a-interuption-de-voyage-jai-besoin-de-conseil-juridique/

ページのトップへ戻る